不摂生

久々に体調を崩し、家ではハロゲンヒーター前で、ドフドフと眠れそうで眠れない時を過ごし、外ではダウンジャケットを着込みフヒュフヒュとひた歩いていたのだが、やはりこう身がやられているときは、体というものに真正面から向き合ってしまう。


日頃不摂生の極みをいく私は、酒を飲もうが、寝まいが、食べまいが、食べ過ぎようが、煙草を吸おうが、なんとなしにそれなりになかなか元気であるのだが、だからして、たまに体が崩れてしまったときは、ゴゥ～と騒音鳴り響く崩れ方をしてしまう。これには参る。対処法を知らないのだ。


日頃から摂生をしておられるなんていう方は、その分なかなか楽しいことも少なかろう、なんてかわいそうに私なんかからしたら思うんだが、その分体調の崩れには敏感で、対処法なども経験と感性で会得されているんだろう。


そこにきて私と来たら、何も知らない。やられた体になすべき行為なんてものが、まるでわからないわけだ。だから、もうほうほうのていで自分の細胞を応援するしか能がない。「がんばれ、俺の細胞」と本気で願った。


そして、たまたま応援の甲斐あってか知らぬが、体調が回復するから厄介なのだ。だからまた摂生を怠る。ここ数年は、この繰り返しだ。もうそろそろこのリサイクルもいいんじゃないか、という気がする。飽きてきた、というか、そろそろ次の段階にステージに進まなきゃ楽しくないよねぇなかなか、なんて感じてくる。


まぁそんなことを考えていると、日々の時間の使い方もちょっと変えていこうか、なんて腰をあげる準備を始めることになるが、それは勇気も要って厄介ごとも多分にあって、面倒なことなんだけど。


ギリギリまで来て腰をあげるのと、土俵際が嫌で突っ張るタイプとが人間を大きく分けているとしたら、確実に前者のようだ、私は。今までの不摂生でおそらく土俵際いっぱいまで来ているような気がする。