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くだらんコトを書き続けます。
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 さながらダルマボディをさながら歌舞伎メイクでめかしこむ面々。夕陽の差し込む喫茶店でボクの近くでブレンドを流し込む貴婦人たち二組。

 一組は、大正琴のお稽古帰りだそうで。もう一組は、日本舞踊のお稽古帰りだそうで。めいめいが、琴の音色・舞い方・今日の着物の着こなし具合を誉めちぎっていなさる。

 彼女たちの「いやぁ、そんなコトござぁませんのよ」は、水溜りに小石を落としたときのように店内に広がってゆく。二組の「いや、そんなコトござぁませんのよ。オホホホホ…」が、ぶつかり合う。いや、ぶつかり合う、というより、ぶつけ合っている感じだ。「オホホ」のぶつかり稽古状態。

 「貴婦人でござぁ~しょNO.1グランプリ」。K-1ってやつだ。両チームのダルマは、確実に双方の「オホホ」の出方に注目している。

 大正琴チームに、先生らしき男性が加わる。「いやぁ~、今日のお稽古を見ていると、次の演奏会が楽しみになってきましたよ」大声である。詩吟レベルの大きさである。
 日舞チーム、劣勢。話題は、来月の日舞発表会に移った。場所は銀座のイベントホールらしい。日舞チームも大声。長唄レベルの大きさ。

 このゲームシーソーゲームの大接戦。ボクはいつの間にか、レフェリー気分。K-1GPの勝敗をジャッジする任務を仰せつかった。両チームの詩吟と長唄を聴きながら、冷静に判定を下そうとしたとき、大正琴チームが席を立った。ん!?試合放棄か!?いや、夕食を食べに有名料亭へ向かうそうだ。「そろそろ時間ですわ。夕食に行きましょうか?」叫び声レベル。

 大正琴チームがリングを跡にすると、日舞チームは突然静まった。店内は、水を打ったような静けさ。突然の試合終了に唖然とするレフェリーのボク。


 見栄。それは相手がいないと張れないモノ。
 見栄の張り合い。それは、見ているだけでもとかなり疲れるモノ。

 夕方の喫茶店でひとつ勉強させていただきました。

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